松原千明も洗脳か? オセロ中島や島倉千代子など 有名人を待ち受ける占い師のワナ
松原千明(左)とすみれ   スポニチより

すみれのハーフ男性との交際も妨害した預言者

この人もマインドコントロールされていたようだ。

今年10月にハワイで急逝した松原千明(享年64)。「自殺ではないか?」との憶測も流れる中「女性自身」が興味深いニュースを配信した。松原に占い師めいた女性がついていたというのだ。

記事によると、松原はAさんという女性に心酔。Aさんは「将来を見通せる」とまるで予言者のようなことを言って松原の心のすき間に入り込んだという。

その結果、松原はAさんを連れて自分の娘・すみれ(32)の事務所を訪れ、「これからはこの方が私の仲介として動いてもらいます」と宣言。同時に松原自身が過去に所属した事務所にも同じ内容でAさんを紹介した。

また、松原はすみれの個人事務所を設立し、その社長にAさんを据えようともした。このこともAさんのお告げが原因だった。ただ、この計画は実現しなかったという。

さらに松原はすみれの男性関係にまで口出しするようになった。すみれは2017年にハーフ男性と熱愛関係にあったが、交際8カ月で破局。原因は松原が交際に反対していたためで、Aさんのアドバイスに従ったからだという。

事実であれば、松原は未来が見えるという予言者をすっかり信じ込み、自分や娘の仕事のみならず、私生活についても影響を受けたことになる。言うなればマインドコントロールだ。

女性自身の記事には、すみれはハーフ男性と別れるよう追い詰められたため、松原と疎遠になったという関係者のコメントが掲載されている。

このところ松原の死が明らかになったものの、すみれは会見を含めてマスコミの直接的な取材を受けていない。連絡が取れない状態にあるとも報じられている。そのため何かがあると思っていたが、裏側はドロドロのようだ。

現下の統一教会報道では2世信者の問題がクローズアップされ、被害者救済新法の行方が注視されている。マインドコントロールという意味では、松原とすみれの母子にも似たような問題が起きていたと言えるだろう。

松原は6年前に自殺未遂したという情報があり、精神的に不安定だった。過去の芸能報道を見ると、追い詰められた有名人が占い師と接点を持った事例は少なくない。

年収7500万円の貯金を使い果たす

記憶に新しいところでは12年に注目されたオセロの中島知子(51)。女性占い師と親しくなって同居。一緒に散財してかなりの額だった貯金を使い果たし、家賃を滞納するようになった。女性占い師の好物の焼肉を食べる機会が多かったなどとも報じられた。中島は売れっ子時代、年収6000万~7500万円だったとされる。

ただ、その後も中島はマスコミの取材で、女性占い師のマインドコントロールを否定。「占い師というよりも、人を楽しくさせる、生活が楽しくなるように人生相談する方です」と彼女をかばい続けた。

細木数子を盲信したのは歌手の島倉千代子だった(ともに故人)。島倉は1961年にステージでファンが投げた紙テープを目に受けたのがきっかけで東京・五反田のM医師と深い仲に発展。当時、島倉には元阪神タイガースの藤本勝巳という夫がいたから不倫だった。

M医師は眼科以外に事業に手を出していたが、これが失敗。2億4000万円の負債を抱えて蒸発した。そのため手形の裏書をしていた島倉の元に暴力団の債権者が押し掛けることに。

困った島倉が頼ったのが細木で、2人は「ミュージック・オフィス」という事務所を設立した。だが島倉の借金は減らない。それどころか2億4000万円が12億円までふくらんでしまった。この事実が明るみに出たとき、「細木は暴力団組長とグルになって島倉をダマした」との説も浮上した。

だが、島倉はテレビの取材で細木が自分のために努力してくれていると主張した。「マスコミが騒いだものだから、細木のママが怒っている。私、ママのところから追い出されそうよ」と語ったのを憶えている。

念のため言うと、この当時、細木はまだ占い師としてデビューしていなかった。しかし細木が島倉の心を支配したのは間違いない。そこには占い効果があったとみていいだろう。

こうしてみると、芸能人は何かで悩んだり、追い詰められたときに占い師のお告げにハマり、盲従するようだ。

松原千明は自殺未遂説が出るほど精神的に追い詰められていた。中島知子は、11年に井上陽水との泥沼不倫を週刊文春にスクープされている。島倉千代子のトラブルはすでに述べたとおりだ。

鈴木大地も毒牙にかかった

筆者にとって忘れられないのが前スポーツ庁長官の鈴木大地である。88年のソウル五輪・100㍍背泳ぎで金メダルを獲得。ところがその後、スランプが続いた。鈴木は悩んでいた。

そこに現れたのが鈴木のファンの女性で、「知り合いの占い師がこうすれば改善すると言っている」などと伝えた。鈴木がそのお告げに従って練習すると調子が回復。こうしたことから、女性と結婚した。

婚約発表のとき、やや小太り気味の女性は鈴木の隣りに座り、口にハンカチを当ててさもうれしそうに笑っていた。その姿は金メダリストの妻のイメージとかけ離れた品のない雰囲気だった。

2人の婚姻生活は1年ほどで終わり、マスコミは女性の素性を報道した。「鈴木はその占い師に会わせてくれと頼んだが、女性は何かと理由をつけて面会させなかった、実は占い師は存在せず、女性が思いつきでしゃべっていたのではないか」という情報も浮上した。鈴木はスランプに苦しみ、ワラにもすがる思いで女性の言いなりとなり、結婚に突き進んだようだ。

人はピンチに陥ったり、気弱になっているときに、観念的な物を信じて窮地を脱しようとする。占い師や宗教団体はそうした窮状を見逃さず、忍び寄るものだ。統一教会のエジキになった人にも同じようなケースが見受けられる。

そういえば、94年にビートたけしがバイク事故で大けがを負ったとき、彼のマンションの郵便受けには複数の宗教団体の案内書が投函されていたという。「宗教団体は弱みにつけ込む」と言ったら怒られるだろうか。

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