山際のごまかし会見で蘇った40年前の記憶
フェイスブックより

ぼろアパートを訪れたサメの目をした原理研女性と山際大臣の共通点

「報道が間違っているとは思えませんので、そうした報道に基づいて私が出席したと申し上げているわけです」
「韓総裁と会った記憶はあったけど記録がなく、不正確なので話すことができませんでした」
一連の迷走発言で日本中をけむに巻いている山際大志郎経済再生大臣。彼の目つきを見るたびに思い出すのが学生時代に出会った女性だ。

今から40年前、家賃1万6000円の安アパートに住んでいるとき、コンコンとドアをノックする音が聞こえた。ドアを開くと、20歳前後の女性が立っていて、
「この周辺の皆さんの印鑑を鑑定している者です」
と言う。彼女は身長150㌢前後の小柄な体型。地味な服装だ。目がパッチリ開いて、かわいいタイプの顔をしている。

彼女が「学生さんですか?」と聞くので「はい」と答えると、
「大学から暴力学生を一掃する運動もしています」
と言う。筆者は学内にヘルメットをかぶりマスクをかけた全共闘運動の生き残りみたいな連中がいるのを目障りに感じていたので、
「僕も暴力学生には反対です」
と賛同した。彼女はじっと筆者を見ていたが、すぐに「失礼しました」とどこかに行ってしまった。

統一原理の活動については知っていたが、恥ずかしながら、彼らが印鑑鑑定で人に近づき、オルグをしているとは知らなかった。そのため訪ねてきた女性が原理研のメンバーであることを知ったのは数日後、友達に聞いてからだった。
「そうか、あの子は原理だったのか」
と思った。

今でもその表情を覚えている。丸顔でスッピン、目は大きい。だけど暗い。というか、顔に表情がないのだ。能面のようなボーッとした表情で筆者を見ていた。少しだけ笑みを浮かべたが、心ここにあらずという風情だ。この40年間、彼女の顔を思い出すことが何度かあった。

その顔が再び蘇った。山際大志郎を見たからだ。統一教会についてごまかし会見をするときの山際はあのときの女性と同じ目をしている。笑いもしない。困惑もしない。何を考えているのかも分からない。その目はまるでヘビ。いや、サメのようでもある。光がない。生きているとも思えない。

普通、嘘やごまかしをするとき人間はやましさと動揺を隠すために、顔に苦悩が現れるはずだ。心理学者はよく「嘘などで追い詰められた人間はまばたきが多くなる。眉毛が『ハ』の字型になる」と言う。だが山際にはそうした血の通った人間の反応はない。確証はないが、彼は統一教会の本物の信者で、身も心も文鮮明に毒されているのではないだろうか。

山際は何者かに心をすっぽりと抜き取られている。だから動揺もしない。頭の中の神経が常人のシステムを超越し、薬物でトリップしたような思考状態を迎えているのではないかとさえ思えるのだ。

いずれにしろ、筆者の感覚では40年前の女性が山際に乗り移っている。あの女性は今、どうしているのだろうか。生きているのか、それとも死んでいるのか……。

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