1本16円80銭 乳酸菌飲料で下痢よさらば
筆者は若いころから腸が弱い。下痢症なのだ。年を取るにつれて症状が悪化してきた。50代になると街を歩いている最中に便意を催し、デパートのトイレに飛び込むこともあった。とくに仕事のストレスが高まると頻繁となる。亡くなった安倍晋三の潰瘍性大腸炎の苦しみは他人事ではなかった。
そこで数年前、この症状を改善するべくヨーグルトを食べることにした。甘い味のついたものより、酸っぱいほうが効果があると考えた。良薬は口に苦しと考えたのだ。
とはいえ、酸っぱいヨーグルトはまずい。とても食べられたもんじゃない。そこでバナナを切って入れ、ジャムを混ぜたりして味つけした。すると食べやすくなり、毎日食べるようになった。効果はあった。下痢が解消した。これはいい。死ぬまで続けようと思った。
だけど長続きしなかった。毎回毎回バナナやジャムを用意してヨーグルトと混ぜ合わせるのが面倒になったからだ。サボることが多くなり、半年も経ったころには食べなくなった。
ヨーグルトをやめて2カ月くらいして、また下痢症に襲われるようになった。それでもまあ、出してしまえば楽になるのだから、そのまま放っておいた。
だけどやはり気になる。下痢の心配から解放される方法はないものかと考えた。そんな折、仕事で会った20代の女性が「R‐1」を飲み始めたら風邪をひかなくなくなった」と言う。そこで「R‐1」を買って飲んでみた。たしかによろしい。だけど1本128円(税抜き)と高い。
ほかになにか効果的な代替案はないかと考えてイオンに行ったところ、オリジナル商品の乳酸菌(写真)を見つけた。オリジナル品ながらヤクルトと同じ容器に入っている。10本で168円(税抜き)だから、1本あたり16円80銭。これは安い。
昨年4月から飲み始めた。効いた。以来1年半、毎日1本欠かさず飲み続けている。おかげで下痢よさらばの快適な日々だ。
この話を知り合いの医学博士にしたら「乳酸菌飲料は糖分があるから気をつけないと」という。翌日スーパーに行ったら、同じ商品で糖質半分の物も売られていたのでそちらに変更した。
先週、知り合いの作家(69歳)と会ったところ、「このところ胃腸の具合が悪いので酒も飲めない」と言われた。この半年ほど急に腹具合が悪いというのだ。乳酸菌飲料について教えると、彼は熱心に聞いていた。おそらく帰りに買って行っただろう。
人間はちょっとしたことで快適になるものだと思う。いろいろ試してみれば解決策はあるものだ。幸せは歩いてこない。だから歩いていくのだ。