テレビ出まくり 鈴木エイト氏はいくら稼ぐ?
ツイッターより

タレント枠だとギャラが1桁跳ね上がるテレビの不思議

「一体いくら稼いでるんだろ?」――このところテレビに出まくっているジャーナリストの鈴木エイト氏についてこんな声が聞かれる。

鈴木氏は20年以上に渡って統一教会を取材。これまで私費を使い赤字覚悟で取材を続けてきたが、7月8日の安倍晋三射殺事件をきっかけに統一教会の悪行が問題化して以来、テレビやラジオ、紙媒体に引っ張りだこだ。長年の苦労の末、やっと少しばかり回収できるのだろう。良いことだ。今後も精力的に統一教会と闘ってもらいたい。

テレビに出ているコメンテーターの出演料は「文化人枠」と「芸能人枠」に分かれている。フリーの大学教授や評論家、作家、ジャーナリストなどは文化人枠で出演料はそれほど高くない。知名度や番組の予算によってばらつきがあるが、大抵は10万円以下とされている。

これに対して芸能人枠は歌手や俳優、お笑い芸人のほかに、芸能プロに所属している文化人をさす。この場合は文化人でも「ギャラの数字が1桁上がる」と言われる。とはいえ10倍になるわけではない。

少し古い話だが、筆者がある作家に聞いたところでは、彼は1990年代にテレビの「知ってるつもり?!」に出演した際、朝から深夜までの拘束で出演料は5万円だった。その後芸能プロに所属すると芸能人枠になったため、1本あたり20万~30万円に跳ね上がった。テレビにはこうした不思議なからくりがあるのだ。

そこでテレビ関係者や芸能関係者に聞いたところ、「鈴木エイト氏は文化人枠なので1回の出演料は3万~7万円、平均すると5万円前後ではないか」ということだった。

ただ、鈴木氏は今やテレビやラジオで引っ張りだこ。一日に3、4本出ていることもあるようだ。ほかに雑誌などの取材出演料もある。あくまでも推測だが1日のギャラの総額は十数万円だろうか。

テレビ関係者のお見立てはこうだ。
「土日の出演もあるので、雑誌などを含めて月に400万円くらいじゃないかな。また、鈴木さんは近著『自民党の統一教会汚染 追跡3000日』が10万部に達したと聞いている。今年の総額は3000万円くらいいってもおかしくはないよ」

2000年1月から新型コロナの蔓延が話題になったとき、テレビに出まくったのが医学博士の岡田晴恵氏だった。オファーが殺到して一日に掛け持ちで何番組も出演。そのため筆者の知人などは、
「岡田さんは稼ぎまくってるみたいだね。裕福になったせいか、最近はオシャレになった。テレビを見ると、高級ブランドの洋服を着てるみたいだ」
と笑っていた。

彼女に目をつけたのが芸能プロのワタナベエンターテインメントで、20年7月から岡田氏を所属タレントとしている。出演料が跳ね上がったのではないか。

何か事件が起きると業界や団体に詳しいジャーナリストなどのテレビ出演が増えるのは自然現象みたいなもの。18年に日大タックル問題が起きたとき、あるジャーナリストは、
「昨年はテレビ出演が3、4本だったけど、今年は3カ月で100本になった」
と言っていた。

公共放送のNHKは芸能人の出演料が少ないことで知られるが、番組によっては文化人に手厚いこともあるそうで、数年前、筆者の知人がコメンテーターとして出演したときは1時間弱の短い番組ながら5万円だった。

とはいえ文化人の出演料が跳ね上がったこともある。ワイドショー関係者がこう話してくれた。
「1995年3月のオウム事件。あくまでも噂話だけど、オウムの内部や捜査情報に詳しいジャーナリストらは1回の出演料が50万円とか100万円と言われた。江川紹子さんも50万円で、それまでの苦しい状況から一気に解放されて潤ったという噂だった。あの当時はまだテレビ局に余裕があったし、スタジオでジャーナリストらにしゃべらせるだけで高視聴率が稼げたので安上り。その分、ギャラが上がったようだ」

考えてみると、江川氏はオウム事件で注目され、今もジャーナリズムの第一線で活躍している。事件で運命が好転したといえるだろうか。

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