AVデビュー未遂騒動もあったよなぁ~

AVデビュー未遂騒動もあったよなぁ~

角川書店関連のスキャンダルと聞くと、懐かしい話が走馬灯のように思い出される。

今回の角川歴彦逮捕の報を聞き、考えたのが「春樹はどんな思いだろうか」ということ。春樹と歴彦。2歳違いの兄弟は共に親のあとを継いで角川書店を運営した。春樹が社長、歴彦が副社長だった。

しかし2人は常に対立し、不仲が高じて1992年、春樹は「弟はもう角川の人間ではない」と歴彦を角川書店から追放した。ところが翌93年、春樹が薬物で逮捕され、今度は自分が追放されることとなった。歴彦は入れ替わるように93年9月に社長に就任、かくして29年に渡って我が世の春を楽しんだのだが、このたびは自分が塀の中に落ちてしまった。この兄弟はシーソーゲームのようにアップダウンしたことになる。ドラマチックだ。

春樹が逮捕されたとき、「実は弟がさしたんじゃないか」という声も上がったが、これはあくまでも噂にすぎない。そこまで兄弟の確執に注目が集まっていたということだろう。

春樹は角川を去ったが、森村誠一らの協力を得て、ハルキ文庫を創設。2016年には「わが闘争」というエッセー本を出版している(写真)。

角川春樹についてはその後もさまざまなお騒がせネタが浮上した。そのひとつが春樹の娘のAVデビュー未遂騒動。娘が20歳くらいのころ、AVメーカーに「出演したい」と出向いて面接を受けた。カワイ子ちゃんなので担当者はニンマリ。ところがよくよく聞いてみると、あの角川春樹の娘という。ビックリすると同時に後難を恐れたAVメーカー側は撮影を見送り、娘のAVデビューは夢と消えたと報じられた。

その当時、精神的に一段落した娘が紙媒体の取材を受け、父春樹とはあまり良好な親子関係でなかったと明かした。その折、俳人である春樹が、

「少年期晩夏の海に銃を撃つ」

という句を読んでいたことを知り、「父にもこんな感性があるんですね」というようなコメントをしていたものだ。

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