長寿の秘訣は「死後の世界」?
「死後の世界があると信じているほうが長生きするよ」
先週、知人のノンフィクション作家からこう言われた。
彼は物事を科学的に思考する冷静なジャーナリストだが、この10年ほどスビリチュアルな世界の取材を続けている。被災地で死者の声が聞こえたとか、全く関係のない人間の夢に遠隔地のある物が現れ、その場所を訪ねたら夢と同じものが存在した……。こんな話をするようになった。こうした不思議なことが実際に起きているそうだ。
その一環で冒頭の発言なのだが、この言葉には夢と希望がある。分かりやすく言えば、人間には死後の世界があり、死んだあとも自分が意識として
生き続けられるということだろう。そう思ったほうが生きていくうえで気持ちが楽になることは想像にかたくない。
「死後を信じれはストレスから解放され免疫力が高まり、病気を回避できる。だから健康に生きることができる。もしキミが1ヵ月後に死ぬと言われたら平穏に生きていけるか? それよりも死後も自分が存続できると考えたほうが楽だろう」
と彼は言う。
言われてみればたしかにそうだ。天国があって、そこで安楽に暮らせるのなら死ぬのも怖くないような気がしてきた。
以前、知り合いの医師からこう言われた。
「うちの患者さんで100歳違い人には共通点がある。みんな自己肯定感が強い」
つまり長生きする人はくよくよしないのだ。
筆者などは過去の失敗や醜態を思い出しては落ち込んだりするが、自己肯定感が強い人はそんなことは気にせず悠然と生きている。ストレスも少ない。だからナチュラルキラー細胞が活発化してがん細胞をガンガン殺してくれるのだろう。
この医師に電話するといつもこう言われる。
「100歳まで生きたければ3つのことをしろ。①食事は腹6分目に食え②1日に最低40分歩く③ストレスをなくせ」
筆者は友人たちにこの教えを伝えるが、みんな「③は難しいなぁ」と苦笑する。そういう人はカラオケで熱唱して心肺機能を維持しながらストレス解消に励むのもいいかもしれない。
筆者は長生きはしたい。2045年に起きるといわれるシンギュラリティの世界がどんなものかを見てから死にたいと思うのだ。ということは死後の世界を信じる方向に舵を切ったほうがいいかもしれない。
とはいえ幽霊もUFOも超能力も占いもこの世にあるとは思えない。だから「人間は死んだら土に還る」と思ってしまう。
そもそも死者がいつまでもこの世と関係を持っていると考えるのはなんだか居心地が悪いよ。人間が空の上から人々を見守ることができるのだったら、女風呂を覗き放題になるじゃないか!